死んでも、碁: 終盤戦<定年期>

・ 生きていることを楽しもう。
そうすりゃ、治る病なら、黙っていてもすぐ治る。
治らない病は、どう思ったって治らないんだから、
そのときはしょうがねえじゃないか。
・ どんな些細なことでも感謝を先にして喜びで迎えたなら、
黄金花咲く爛漫たる喜びの世界になる。
絶対に消極的な言葉は使わないこと。
・ 否定的な言葉は口から出さないこと。
悲観的な言葉なんか、断然もう自分の言葉の中にはないんだと
考えるぐらいな厳格さを、持っていなければだめなんですよ。
元旦は 炭火で焼いた 餅を食い
年賀状 尋ねて来るは 碁の安否
正月は 碁打ちも指の 骨休み
指休め パチンコ飽きて 囲碁サロン
これがまぁ 乗り換え駅か 死活への
定年の 碁打ち会社が 忘られず
定年後 会社と会所 間違えて
※ 碁会所と 間違え会社に 出社する <対句>
定年で 囲碁活始め 碁所巡り
定年後 寄る辺の先は 囲碁サロン
定年後 出張と妻に 碁会所へ
泊りの碁 夜打ち朝打ち 昼も打つ
露天風呂 碁を打ちながら 雪見酒
碁三昧 朝湯朝酒 朝碁哉
吾敵は 一日三秋 待ちわびる
二六時中 石をいじって 四六時中
今日も 又番茶を啜り 手談する
道端で 会うやいなやに 碁の手つき <斜凡>
一生の 不覚女房に 碁を教え <犬坊>
たった一局 打ってこりごり 夫婦の碁 <良子>
碁をやめて 仲良き夫婦に 戻りけり <華柳>
嫁入りに 囲碁のセットを 添えてやり
碁が厚く なる頃化粧も 厚くなり <さおり>
身ダメツメ 碁に負け猫に 八つ当たり
石も逃げ 女房も逃げる 男恥 <休々>
死水の そばで母親 碁の意見 <誹風柳多留>
碁会所と 医者とへむかひ 弐人出る <誹風柳多留>
肩ツカレ 右肩麻痺 再発す
囲碁診断 受けたい総合 診療科
無棋力と 医師に診断 認知され
今年早や イシと戯れ 歳の暮
あなたには碁しかないのと オッ家内 <けん坊>