うゐの・・けふこえて

<<う>>
だいぎんじょうこしのかんばいいごもよい
大吟醸 越乃寒梅 囲碁も酔い

ウメ/梅 うめ

花言葉:「忠実」「高潔」「忍耐」

紅梅: 「優美」「艶やか」

白梅: 「気品」「上品」

20年ほど前、友人に箱根・姥子温泉保養所の囲碁合宿に誘われました。
蔵元とご縁の方が大吟醸を持参されていて、夕食時に皆に振舞われました。盃舐めるがごとく戴いた積りが瞬く間に飲み尽しました。あの馥郁たる香りと味わい、嘗て味わったことのない滑らかさ。陶然たる酔い心地。その碁のことは夢のまた夢。

寒梅の 香りに手談は 幻か 
越乃寒梅 その碁のことは 夢のまた夢
寒梅を 呑んで打ちかけ 碁にならず
寒梅を 呑んで打ったら 完敗す
寒梅を 呑み打つ囲碁に 乾杯を
寒梅を 舐め舐め打って 大火傷

囲碁:

囲碁(いご)とは、交互に盤上に石を置いて行き自分の石で囲んだ領域の広さを競う、2人で行うボードゲームの一種。単に碁(ご)とも呼ばれる。

石並べ たかが囲碁なり されど囲碁

囲い合い 接近すれば 戦いに

取り取られ 囲い囲われ いい加減

攻め守り 程よいバランス 碁の真髄

石と盤 有限なれど 碁は無限

金無くも 盤石あれば 碁機嫌さん

<<ゐ>>
あげはまはどちらがおおいいぐさかな
アゲハマは どちらが大藺 藺草かな

ヰグサ/藺草 ゐぐさ
  正式名称は「」の一文字

花言葉: 「従順」「堅く信じる」

昔は茎の髄を燈明やロウソクの芯として使ったことから、「トウシンソウ(燈芯草)」とも呼ばれています。開花時期は6月~10月。花色は緑茶色。畳の材料となる多年生の植物。夏の七草。

アゲハマは どっちが大藺 藺草かな

ゐの畳 当て方次第で 変色し

ゐの畳 返しの技で 生き返る

巣ごもりで 藺草畳も 針筵

ゐの花や 直に伸びたる 一間トビ

この藺草 戦にならず てんでダメ

※ てんで:

てんで駄目の「てんで」は漢字だと「天で」と書き、元々は「天から」という言い方が「天で」に転じたもの。その流れは「天から」→「頭から」→「初めから」であり、「てんで駄目」とは「初めから駄目」→「はなから駄目」→「まったく駄目」

といった意味になります。

囲碁は一種の石トリゲームですが、最終的には自分の石が囲ったスペース(「地」という)の広さを競うゲームです。「地」は1目でも多い方が勝ちとなります。例えば上図において、白の枠外の広さと黒の枠内の広さを比べてみてください。一見すると黒の枠内の地(交点の数)の方が多いように見えませんか?
実際に数えてみると、黒字は中央に121目、白字は周囲に136目あります。地を囲うのに、黒は48手、白は56手と8手多く使っていますが、地の方は黒が121目、白が136目で、15目も多いのです。

※ 見合い: 

従って少しでも大きいところを開拓しようとするのが理の当然。その結果双方の接点で争いが生じることになります。この争いの対処法は色々ありますが、一つの有力な考え方として、「見合い」という考え方があります。

※ 見合い: Web辞書によると

1. 互いに相手を見つめること。また、その状態。「土俵上での—が続く」

2. 結婚相手として適当かどうかを互いに判断するために,男女が人を介して面会すること。「いい人がいれば—してもいい」

3. 両方がうまくつりあっていること。対応すること。「収支の—がとれる」

4. 囲碁で、ほぼ同等の価値のある二つの着点を双方が選択できる状態。

5. 隣接する住宅の窓が、それぞれ相手の方向に設けられていること。互いの生活空間が見えるため、設計上、嫌われる。

などといった説明があります。

要するに「見合い」とは、対象をよく観察し、情報を収集し、最善の対応をすることです。

囲碁における見合いとは、だいたい同じ価値の着手ポイントが2箇所あって、どちらかは自分が打てる状態にあることをいいます。

見合いになっている2箇所について、それらはだいたい同じ価値ということですので、自分からその一方をあえて打つ必要はないのです。

相手が一方を打ってきたときに、はじめてもう一方を打つということにしておき、当面は別のところに打てばよいからです。

ただし、コウ争いになった時、絶好のコウザイになるので、時機を見て早めに 手を打っておくことをお勧めします。

左上図: 序盤の定石に出てくる見合いの一例。

白が1に打てば黒は2と打ち、白が2から打てば黒は1と打ちます。

どちらも、黒は2眼をもって生きるので黒から慌てて打つ必要はありません。

左下図: 死活の場面に出てくる見合いの一例。

白が3とスベった時黒がAと隅に受ければ、白はBにヒラく。黒がCにハサんで来れば、白はAと隅に侵入して地を取ります。

つまり、白は三々とヒラキを見合いにしています。

<<の>>
のうぜんかだきてひゃくねんかけめいし
凌霄花
 抱きて百年 欠け眼石

ノウゼンカズラ/凌霄花 のうぜんかずら

花言葉: 「栄光」「名声」「名誉」
「女性らしさ」「華のある人生」「豊富な愛情」

ノウゼンカズラ科の落葉性のつる性木本。夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな筒状または漏斗状の美しい花をつけ、気根を出して樹木や壁などの他物に付着してつるを伸ばします。

中学一年の国語の教科書に有島武郎の「一房の葡萄」という随筆が載っていました。それと一緒にもう一つ、作者が誰であったか思い出せませんが、「のうぜんかずら」という短編随筆がありました。物語の情景は『勉強に疲れた少年がふと外に目をやると、橙色の凌霄花の花が咲いていた』といった内容です。

夏になると何故か、有島武郎の「洋紅色」と凌霄花の「橙色」が今でも脳裏に浮かびます。

ファンファーレ 勝って嬉しや ノウゼンカ  [栄光]

天元に 凌霄花縋り 宙に咲く  [名声]

ノー前科 誤認逮捕で 黒が白  [名誉]

モタレゼメ ノウゼンカズラ カラミゼメ [女性らしさ]

欠け眼でも 抱きて百年 凌霄花  [豊富な愛情]

凌霄花 木陰で囲碁打つ 昼下がり [華のある人生]

本眼と欠け目

本眼(ほんめ): 本当の眼(縦と横に並んだ石で囲われた一つ(以上)の格子点(例えば左図のB点)

欠け眼(かけめ): 眼のような形をしているが実は本当の眼ではない形。周囲を斜めの石で囲われた格子点(例えば左図のA点)

死活: 石の生き死に。本眼が2つ出来れば生き。

眼が2つあっても、1つが欠け眼であればその石は死にです。

【囲碁入門⑩】「欠け眼(かけめ)」死活で重要な眼の話 | いごすけや (s-yosuke.com)

図1の黒石はすべて欠け眼であり、黒死の形。

図2の白は2眼で生き。✖が黒ならば、Bの点は欠け目となり、白死。

詰碁に強くなる法5 (h-eba.com)

眼欠きの筋(3目の真ん中): 3目の真ん中は、眼欠きの筋のひとつです

欠け眼生:

日本囲碁連盟 | 囲碁用語「眼」 (ntkr.co.jp)

通常、欠け眼しかない石はどんなに大きな石の塊であっても、生きるとは言い難い。

しかい、この黒はすべて欠け眼であるが生きている、珍しい形です。

<<お>>
おしろいばなくろいしとってしろげしょう
オシロイバナ
 黒石取って 白化粧

オシロイバナ/白粉花 おしろいばな

花言葉:「臆病」「内気」「恋を疑う」

白粉花に花弁はなく、ラッパのように広がった花びらのように見えるのは萼(ガク)がくっついたもので、合片萼(ごうへんがく)といいます。花の根元にある萼のように見えるのは、葉が変化した「総苞(そうほう、苞ともいう)」(1個の花または花の集まり(花序)の基部にある特殊化した葉のこと)です。 オシロイバナは全草、特に根や種子に窒素化合物のトリゴネリンという毒があり、誤食すると嘔吐、腹痛、激しい下痢などの中毒症状を起こすそうです。

オシロイバナ 黒石取って 白化粧 [内気]

黒壁を 白粉花で 白化粧

碁が厚く なる頃頭 薄くなり

気を付けよ 白粉話 裏があり [臆病]

黄もあれば 白粉花は 赤もある 

花は苞 白粉花の 見間違い [恋を疑う]

葉を花と よく見違える 眼と欠け眼

あまりに自分にとって都合の良い話を持ちかけられた場合、その話には表に出ない隠れた事情が潜んでいると疑うべきだ。

壁(かべ) 日本囲碁連盟 | 囲碁用語「壁(かべ)」 (ntkr.co.jp)

 石につながりがあり、相手の進路を阻害するような石の配置。 通常、厚みよりも単調で直線的な形。

厚み  厚み(あつみ)の意味|やさしい囲碁入門講座 – 囲碁ルール解説サイト (yasashiigo.com)

 相手に攻められにくい、頑丈な石の集まりのこと。または強い石の集まりのこと。

外勢あるいは壁ともいう。壁との違いは「壁」が単調な形であるのに対して、「厚み」は立体的、弾力性のある構造であることを強調するときに使う言葉。 対比語は「薄み」。

<<く>>
くずいしもだんごのいしももとはいし
葛石も 団子の石も 本は石

クズ/葛の花 くず

花言葉:

「芯の強さ」「恋の溜息」
「活力」「治癒」「根気」「努力」「思慮深い」

秋の七草のひとつ

萩・薄(すすき)(尾花)・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗(ききょう)の称。万葉集では桔梗のかわりに朝顔を入れるが、この朝顔も桔梗のこと。

根を乾燥させたものは、「葛根(かっこん)」という生薬になります。風邪のひきはじめに飲む「葛根湯」の原料で、発汗や鎮痛、解熱作用が期待できます。また、中国では古くから、「葛の花は酒を消す」と伝えられ、二日酔いの予防などに利用されてきたそうです。

初期症状 葛根湯を 服用し [治癒]

セキ除けに ならばよく効く 葛根湯 [治癒]

※ カスとクズの違い

「カス」とは必要な部分を取り除いた後に残るものですが、「クズ」とは役に立たなかったり、不必要なものという違いがあります。

カスもクズも「不必要」と言う意味で共通していますが、「カス」が必要な部分を取り除いた後に残るもののことで全く役に立たないもの、それに対し「クズ」は二束三文でたたき売りもでき、手入れをすれば光る可能性は多少とも残っているもの。 ただし囲碁用語では「クズ」石という言葉は使われず、「カス」石が使われます。

葛石も 団子の石も 本は石 [恋の溜息]

ダメヅマリ 形をクズす 極意なり [思慮深い]

見損じて カナメ取られて 城崩れ [思慮深い]

「あばた(痘痕)」とは、皮膚の天然痘が治ったあと、皮膚に残る小さなくぼみのこと。自分が好きになった相手のことは、ひいき目で見てしまうため、あばたでさえ可愛らしいえくぼに見えるといいます。

※ 石のあれこれ:

囲碁は、白と黒の二色の石を使う石取りゲームであり、陣取りゲームでもあります。そこで、石そのものに対する呼び方や、構成される石の形に対して色々表情豊かな名前が付けられています。

まず、囲碁における石の呼び方についてご紹介します。

単に「石(いし)」、碁石の石。日常語と同じ感覚で使います。

「目または眼」、これを「め」と読むときは石が生きるためのスペースないしは「呼吸点」のこと。

「目」を「もく」と読むときは、スペースの広さまたは「地(じ)」あるいは石の数を数えるとき。

「子」を「し」と読むときは、石の数を数えるとき特に、置き碁の場合の置き石の数に使います。例えば上手に対し3目置く対局を3子局と言います。

「子」を習慣上「もく」という事がありますが、この場合は石の数についていうときに使います。

「ハマ」は、囲碁では対戦中に盤上の相手の石のいくつかを取り上げることがあり、その取り上げた石をハマまたはアゲハマといいます。アゲハマは通常碁笥の蓋を裏返しにしてハマを乗せておき、終局後に相手の陣地に戻します。

これらの用語は微妙なニュアンスの違いのため、混同、誤用されることも少なくないようです。

また「石」の前後に修飾語を付けた言葉が多数存在します。

捨て石、カス石、団子石、タネ石、要石、大石(たいせき) etc. 

また、鼠の顔、猫の顔、犬の顔、馬の顔、キリンの顔などや、狸の腹つづみなどといった動物の特徴をとらえた愉快な用語も豊富です。

囲碁では如何に「石」が重視されているか良く分かります。 『たかが石、されど石』ですね。

団子より 風流好む 葛切り糖 [努力]

団子石を愛おしく思っているうちは、囲碁の上達は望めません。


モクズガニ 形勢判断 して生きる [活力]

 モクズガニは高度な体液浸透圧調節能力があり、かなり薄い塩分濃度に対して耐える能力があるだけでなく、高い塩分濃度に対してもある程度浸透圧を保つ能力があることが知られています。このことにより淡水環境だけでなく、干潟の潮間帯の環境へも適応可能です。

モクズガニ – Wikipedia

<<や>>
やまぼうしくろのつぶてにせめあぐみ
山法師 黒の飛礫に 攻めあぐみ 

ヤマボウシ/山法師 やまぼうし

花言葉:『友情』

ヤマボウシの由来は、つぼみの集まりである丸い部分と花びらのような白い部分が、頭巾(ずきん)をかぶった僧の頭に見えることから、「山に咲く法師」(山法師)とよばれるようになりました。

ヤマボウシの白い4枚の花びらのように見える部分は花びらではありません。これは総苞片(そうほうへん)とよばれる葉が変形したものです。真ん中の球形の部分は小花が集まった場所です。この部分は花序(かじょ)とよばれます。また苞(ほう)とは、つぼみを包むように葉が変形したもののことをいいます。

※ 法師(あるいは僧兵)

日本の古代後期から中世、近世初頭にかけて存在した僧形の武者のことです。

白河法皇は、自分の意のままにならないもの(天下の三不如意)として「賀茂川の水(鴨川の流れ)・双六の賽(の目)・山法師(比叡山の僧兵)」を挙げています。 わが身ならば『双六の賽』は
さしづめ『石の働き』と言いたいところです。

ボウシなら どれを選ぶか 山法師

山法師 白き装束 黒飛礫(つぶて)        [友情]

山法師 黒の飛礫に 攻めあぐみ

山法師 群れ立つ乱の 僧兵か   <河野南畦>

山法師 群れ立つ乱の 鬩ぎ合い

力づく 境界破る 山法師

剛力と 念力自慢の 山法師

戦いの 山ボウシする 山法師

ボウシには ケイマに受けよ 山法師

ここが山 ボウシにケイマ ツケにハネ            

山法師 危険防止は ケイマ受け

マグサ場で 薙刀かざす 山法師

マグサ場で 薙刀かざす 山法師

※ マグサ場(まぐさば)

スペースはまだ十分にあるものの、どちらが打っても大きな地にはなりそうもない場所のこと。

元々の意味は、秣(まぐさ)を刈り取る草地。特に、一定地域の農民が共同で使用した草地のこと。

※ まぐさ場の勝負  ©朝日新聞社

第29期名人戦挑戦者決定リーグ戦同率決戦 > 第5譜(102~148手)

●張栩 本因坊  対  ○小林覚 九段     観戦記(春秋子) 2004年9月14日

 100手を超えたというのに、中央にこれだけの空間があるのは珍しい
(101手目、黒1は12-十八)。
馬や牛を飼う草地くらいの価値しかないと見て、どちらも手を出さないのだろう。
しかし、もう黒リード説はほとんど消え、まぐさ場で勝負が決まるという意見が支配的になった。

 下辺、左辺と決まりがつき、右辺黒17、19のハネツギが先手。白26を省くと、
黒A、白Bから黒Cの逃げ出しが成立する。

 黒35、張は楽観していない。形勢よしと見れば上辺を補っただろう。

 白38、40と眼形を奪われ、ようやく黒41とまぐさ場に手を出した。小林光一解説者はいう。

 「この黒41が大変でした。トビ出すなら、参考図の黒1(本譜黒47)でしょう。
白2と迫られても黒3とトンで何の不安もない。黒a、白b、黒cの出切りも残り、
黒が逃げ切る公算が大きかったでしょう」

 逆に白42と迫られると、黒43から45、47とダメを打たなくてはならず、
まったくのまぐさ場だった中央左側は、わずかとはいえ白地がつきそうになった。

 小林の辛抱が実を結びつつある。白48とハネ、形勢不明。

<<ま>>
まむしぐさふりかえうまくてきおうす
蝮草
 フリカエ上手く 適応す

マムシグサ/蝮草 まむしぐさ

花言葉:黒色『壮大』

白色『美しさ』

紫色『炎のような情熱』

蝮草の名前の由来

広く知られているのは、茎(正式には偽茎といいます)の表面の模様が毒蛇マムシの模様と似ているというものです。他にも、新芽の姿がマムシの尻尾を立てた様子に似ているという説や、仏炎苞の姿がかま首をもたげているマムシを連想させるからという説などもあります。

筒状の花のように見えるものは変形した葉で「仏炎苞(ブツエンホウ)」
呼び、仏炎苞の中に長い花「肉穂花序(ニクスイカジョ)」があります。

毒をもち、性転換し、昆虫をあざむく! 「マムシグサ」の仲間のすごいヒミツ|記事カテゴリ|BuNa – Bun-ichi Nature Web Magazine |文一総合出版

マムシグサの性転換
 マムシグサ(蝮草)とは?特徴や毒性を解説!ウラシマソウとの違いは? | BOTANICA (botanica-media.jp)

サトイモ科の林床性多年生草本マムシグサは、複数の花が苞で包まれた花序を1つつけます。この植物は、開花段階に到達後、個体サイズ(資源量)の増加に伴い雄花をつける雄から雌花をつける雌へ、一方個体サイズの減少に伴い雌から雄へと変化する可逆的な性転換を行うことが知られています。

性転換は環境に左右される傾向にあり、気温や日当たりなどよい生育環境で雄株から雌株に変わり、反対に雌株が悪い生育環境において抵抗できる雄株へと変化して環境に適応し種を残すそうです。

蝮草 適応上手く フリカワリ

蝮草 白黒交互に 棲み分ける

奥深く 踏み入る先に 蝮草

蝮草 睨みを利かす 奥の院

蝮草 鎌首擡げ 両ニラミ

石挟む 指の撓りや 蝮草

筋断たれ 蝮草の実 真っ赤っか

アテラレタ 石は痺れる 蝮草

急所への 狙い定める 蝮草

眼潰しが得意の技の 蝮草

蝮草 鎌首擡げ 筋狙う

アレマ無視 グサっと断たれ 黒トン死
 トン死
  見損じなどで、石があっけなく死ぬこと。

石の持ち方: 「 いごすけや presents 荒川仁の囲碁入門セミナー」 テキストから転載

利き/利かし

 現在先手で打てる手で、しかもなんらかのプラスにこそなれ損のない手。

 利かしがいつでも打てる場合、また利かしが二か所以上ある場合、それをにらんで打つ方がよい。
 強い人ほどその利きを最大限に利用する。

両ニラミ

見合いを利用し、どちらかの一方の攻めようとする高等手段

見合いと同様に、どちらかを打てると言っても、わざわざ「両睨み」と言う場合は、価値や大きさは違っても、どちらかで何がしかの狙いや目的を叶えることが出来ることを含みにしていますので、戦果を伴うのが一般的です。

ナダレ型定石の一型(左図の棋譜)

白Aの利きと白Bの利きの両方を見る。

中央の具合で白Aを利かすか、また上辺の状況で白Bを利かすかは、白の権利です。

<<け>>
はめてかな?げんのしょうことあとでしり
ハメ手かな? ゲンノショウコと 後で知り

ゲンノショウコ/現の証拠 げんのしょうこ
別名 ミコシグサ/神輿草 みこしぐさ

花言葉:『憂いを忘れて』『心の強さ

現の証拠の名前の由来 
ゲンノショウコ (matsue-hana.com)

ゲンノショウコはドクダミセンブリなどと共に、日本では古くからの三大民間薬の一つに数えられ、下痢止めの薬草として知られています。古来より下痢止めや胃腸病に効能がある薬草として有名で、煎じて飲むとその効果がすぐ現れるところからきています。和名ゲンノショウコは「実際に効く証拠」を意味し、「現(験)の証拠」と漢字書きにされます。

種子を飛散させた後の果実の形が、神輿の屋根のように見えることから、ミコシグサ(神輿草)、あるいはフウロソウとミコシグサを合わせてフウロソウミコシグサ(風露草神輿草)とも呼ばれることがあります。

現の証拠 ハメ手か本手か 後で知る

ハメ手かな? ゲンノショウコと 後で知り

タイトル戦 奪取に乗っかる 神輿草

神輿草 よいしょしながら 碁接待

よいしょの碁 現の証拠に いつも39

口三味は 現の証拠と バチ当たり

初手合い 現の証拠で 打ってみよう
[憂いを忘れて]

碁キチだね 現の証拠に 飯抜きで

定石と 現の証拠で 負けを止め

下げ止まり 現の証拠で 碁連勝

AI定石 星・両ガカリ(片方高い) 

上図の棋譜では黒がハマリの形で、隅に押し込められてしまいました。

最近のAI定石によると、左図において黒5の上に引くのではなく、先に
黒7と左に伸びる方が隅に閉じ込められないので良いようです。

定石覚え 現の証拠に 力出し 
            [心の強さ]

模様好き 現の証拠に 鯨網

手堅い碁 現の証拠に シマリにタケフ

この碁負け 現の証拠に 耳赤し

内曲り 現の証拠に オオナダレ

<<ふ>>
ふようするかぞくがふえていっこだて
芙蓉する 家族が増えて 一戸建て

フョウ/芙蓉 ふよう

芙蓉:『繊細な美』『しとやかな恋人』

酔芙蓉:『幸せの再来』『心変わり』
    『繊細な美』『しとやかな恋人』

芙蓉は柔らかな花姿と、1日で枯れてしまう儚さから、
美しい女性を「芙蓉(かんばせ)の顔」と例えられてきました。

私は以前、芙蓉と木槿をはっきり区別できていたのですが、最近似たような花を見かけるようになり、戸惑うようになりました。一重とか八重咲き、ピンクや赤紫、白色など様々な色違いや花の姿形、掌形や3本指、矢じりのような尖った葉っぱなどいろいろな葉形のものを見かけるようになってから、芙蓉と木槿の違いが逆に曖昧になってきました。それもそのはず、芙蓉と木槿は同じアオイ科フヨウ属の仲間です。
そこでそれらの違い識別方法を調べてみました。

見覚えのない草花を見つけてはその草花の名前を知るのは楽しい作業です。

夏の花!ムクゲ(木槿)とフヨウ(芙蓉)の見分け方

芙蓉と木槿の花の違い

花の見分け方は、雌しべをご注目ください。

雌しべが5つに分かれてカーブするように上に曲がっているのが芙蓉、まっすに伸びているのが木槿です。

芙蓉と木槿の葉の違い

芙蓉は大きな葉で手のひらのような形をしています。一方、

木槿の葉の大きさは小さめで、形は鋸歯で切れ込みが入っています。

葉の色は芙蓉が明るい緑色、木槿は深緑です。木全体としての樹形は、芙蓉は放射状に広がるように伸びるので柔らかな雰囲気があり、木槿は直線的です。

アオイ科の植物

芙蓉には色々な品種があり、酔芙蓉以外に、先島(サキシマ)芙蓉や草芙蓉、矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)など大きな花を咲かせます。

酔芙蓉

芙蓉の突然変異種で、八重咲きの花を酔芙蓉と言います。朝から夕方にかけて、白い花が濃いピンクへと変色する様子が、酔っ払っていく様子に似ていることから名付けられました。

先島芙蓉

鹿児島や沖縄、台湾などに分布しており、先島諸島が名前の由来です。

草芙蓉(アメリカフヨウ)

草芙蓉はアメリカフヨウやセイヨウフヨウとも呼ばれ、アメリカ東部の州にあり、湖や河川などの周辺のやや湿り気のある場所に自生しています。

樹木ではないことから、「草芙蓉(クサフヨウ)」という別名で知られます。草丈は50~160cmと高く、7~9月に10~30cmほどの巨大な花を咲かせます。

矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)

高砂芙蓉とも呼ばれ、葉が矢のような形をしています。

アメリカ原産の品種で、草丈50~200cmと低いことから、「ミニフヨウ」とも呼ばれます。葉っぱの形が矢のようであることから、「矢の梵天花(ヤノボンテンカ)」という和名がつきました。

隅で所帯を持つ (白三々打ち込み)

相手の勢力圏、または味方の援護のないところで、独立してこぢんまりと
治まる感じをいいます。

扶養する 家族が増えて 一戸建て         [幸せの再来]

新所帯 三々打ち込み 扶養かな

要石 扶養にするも 君次第

芙蓉石 要とするも 君次第

不要石 するもしないも 君次第

ペアの碁 気の合うペアは 芙蓉かな       [しとやかな恋人]

扶養層 碁界に数人 富裕層          [繊細な美]

酒を酌み 囲碁打つ姿 酔芙蓉

白粒子 腐葉土に蒔かれ サキヒラク

芙蓉石 時間とともに 染まりゆく   [心変わり]

戦いも 無く半目差 酔芙蓉           [繊細な美]

打って返し(ウッテガエシ)の基本

図Aで黒❶と打つと白2子がアタリとなるので、図Bで白②と黒❶を打ち上げる。

すると、図Cの黒❸と打って白3子を打ち上げることができる(図D)。

このように、自分の石を取らせることで、より多くの石を取り返す手筋を「ウッテガエシ」と言います。

ウッテガエシの応用

この場合における黒の唯一のシノギは黒Aに限ります。

白はC1に打つよりなく、すると前述に示したウッテガエシの手筋(C2)で、白3子を打ち上げ黒7子が生還します。

一手の差 ウッテガエシで 石浮揚

盤上に 浮揚浮遊の 空中戦

難局を 乗り越えた先 浮揚あり             [幸せの再来]

不用品 一路の工夫で 再生し                 [心変わり]

<<こ>>
ぜんやさいはっかくげんえんこちょうらん
 前夜祭 白鶴玄猿 胡蝶蘭

コチョウラン/胡蝶蘭 こちょうらん

花言葉:『純粋な愛』『幸福が飛んでくる』

白色:『清純『純潔』

ピンク色:『あなたを愛します

青色:『尊敬』誠実

胡蝶蘭(コチョウラン)の種類

胡蝶蘭は花の大きさで「大輪」と「中輪」、「小輪」の3種類があります。
花の咲き方も「ばらばらの方向を向いて咲くもの」と「同じ方向に咲くもの」の2種類があります。花色は白とピンクが一般的ですが、その他にも紫、青(青紫)、黄、オレンジなどもあります。

「幸福が飛んでくる」という花言葉に、新規開店や開業の際に幸福が舞い込んでくるように、という思いを込めて胡蝶蘭の花輪が贈られられます。

鷺窺水邊  [鷺は水邊を窺ひ]
烏群林間  [烏は林間に群がる]
白鶴舞天  [白鶴天に舞ひ]
玄猿戯月  [玄猿月に戯むる]
            書家 柳田泰雲 作
               

前夜祭 白鶴玄猿 胡蝶蘭

前夜祭 祝う碁戦の 胡蝶蘭

囲碁サロン 開店祝い 胡蝶蘭 [幸福が飛んでくる]

胡蝶蘭 豪華な白色 後手番で

<<え>>
さやえんどうどっちがとくかふりかわり
莢豌豆 どっちが得か フリカワリ 

エンドウ/豌豆 えんどう

花言葉:
いつまでも続く楽しみ』『必ずくる幸福『約束』

えんどう豆は大きく3種類に分けられ、収穫する時期によって名前が変わります。エンドウ – Wikipedia

 成長を終えて乾燥前の生の豆(莢(さや)が硬くて実(未熟の種子))だけを食べる「実エンドウ」、莢が柔らかく未熟な莢(軟莢種)を食べる「サヤエンドウ」、そして 軟莢種(なんきょうしゅ)の中でも豆が大きく成長しても莢が柔らかく、莢と未熟な実の両方を食べる「スナップエンドウ」があります。

サヤエンドウの代表は「絹さや」であり、実エンドウの代表は「グリーンピース」です。

さらに、若い苗や蔓の先の柔らかい茎葉も野菜として利用される場合「豆苗(とうみょう)」と呼ばれます。

そして完熟して茶色になった豆を乾燥させて利用する「えんどう豆」があります。

フリカワリ どちらがお得か 莢豌豆

フリカワリ 身石少なし 莢(さや)豌豆 
「いつまでも」

豌豆は 絡みつくよな 碁がお好き

縁遠く 囲碁大会の 優勝夢

攻め込んで 勝ち切るまでが 縁遠し

早や見えた この碁の勝ち運 縁遠し 
「永遠の悲しみ」

沿道に 碁敵見つけ 打つ仕草

沿道で 千人多面 囲碁フェスタ

目に優し グリーンピースの 石の色 
「永続する楽しみ」

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てんにんそうたつたさほひめてんげんに
天人草 龍田佐保姫 天元に

花言葉: 『美麗』

※ 天人
仏語。欲界六天および色界諸天などに住む有情。あるいは極楽にも住むという。容姿艷麗で頭には華鬘(けまん)をつけ、羽衣を着て飛行しながら、楽を奏し、天華(てんげ)を散らし、天香を薫じて仏をたたえ、瑞雲(ずいうん)とともに下界に下るという。天。天衆。

精選版 日本国語大辞典 「天人」より

竜田姫この花にこそ天降るべく 畦夢の写真俳句 より

天人草 竜田姫にと 天元座     「美麗」

天人草 龍田佐保姫 天元に

天人の よそほいしたる 囲碁女かな

天人草 聞けばグズミが お好きとか  「美麗」

天人草 仙人草と 初手合い

天人荘 美人揃いの 囲碁サロン

ペア碁の 転任相談 気が合わず

ペア碁は 負けた原因 転任す

 天人奏 楽碁を打って 手談して