「浦島太郎」は日本の伽話であるとともに、またその伽話の主人公の名前でもあります。

浦島説話は、おおまかに古代(上代~鎌倉時代)、中世(絵巻、奈良絵本、御伽草紙)、近代の系統に分類されますが、浦島子伝説が原話とされ、古くは上代の文献(『日本書紀』『万葉集』『丹後国風土記逸文』)に記述が残っています。 現代において、日本で広く普及する浦島太郎の御伽話は、明治から昭和にかけて読まれた国定教科書版に近い内容です。これには童話作家の巖谷小波が1896年に発表した『日本昔噺』版があります。
浦島太郎 – Wikipedia
うらしまたろう (講談社の創作絵本 よみきかせ日本昔話 夏の巻)
左表紙 著者: 令丈 ヒロ子 (文); たなか 鮎子 (絵)

あらすじ
浦島説話の諸説ある中ここでは1911年の『尋常小学唱歌』(第二学年第10曲)に掲載された「浦島太郎」(作詞・乙骨三郎、作曲・三宅延齢)を題材にしてみました。

1.昔昔 浦島は 助けた龜に 連れられて
むかしむかし うらしまは たすけたかめに つれられて
龍宮城へ 來て見れば 繪にもかけない 美しさ
りゅうぐうじょうへ きてみれば ゑにもかけない うつくしさ
2.乙姫様の 御馳走に 鯛や比目魚の 舞踊
おとひめさまの ごちそうに たひやひらめの まひをどり
ただ珍しく おもしろく 月日のたつも 夢の中
ただめづらしく おもしろく つきひのたつも ゆめのうち
3.遊びにあきて 氣がついて お暇乞いも そこそこに
あそびにあきて きがついて おいとまごひも そこそこに
歸る途中の 樂しみは 土産に貰つた 玉手箱
かへるとちゅうの たのしみは みやげにもらった たまてばこ
4.歸つて見れば こは如何に 元居た家も 村も無く
かへってみれば こはいかに もとゐたいへも むらもなく
路に行きあふ 人人は 顔も知らない 者ばかり
みちにいきあふ ひとびとは かほもしらない ものばかり
5.心細さに 蓋取れば あけて悔しき 玉手箱
こころぼそさに ふたとれば あけてくやしき たまてばこ
中からぱつと 白煙 たちまち太郎は お爺さん
なかからぱっと しろけむり たちまちたろうは おぢいさん
🐡 囲碁川柳 太郎の碁会

亀の甲 坊主ポン抜き 30目
亀の甲 尻尾がついて 50目
小銭やり 太郎助ける 亀の功
あるバンに 亀の出迎え ハマで待つ
亀の背に 乗せられ向う 未知の国
未知の国 竜宮城は 囲碁サロン
乙姫と 対や二子んの 碁の宴
爛柯して 物珍しく 夢の裡
竜宮の 碁馳走飽きて 物心
乙姫に 手土産貰い 亀の背に
帰り道 シチョウにたどる 胸騒ぎ
竜宮を 出でて火宅は まぐさ場に
四線越え 投げ場求めて 千鳥足
コウも無く ふと目に留めた 玉手箱
シロ煙 忽ち太郎は お爺さん

A1-3 浦島伝説の乙姫 「浦嶋太郎玉手箱」
絵師:月岡芳年 判型:大判錦絵3枚続
出版:慶応1年(1865) 所蔵:舞鶴市糸井文庫 作品番号:02ホ19.