いろは・・ちりぬるを

<<い>>
いかりそうまったまったでどはつてん
錨草 待ったマッタで 怒髪天

『イカリソウ』  錨草

花言葉: 「君を離さない」「旅立ち」
 船のいかりを引き上げているような花姿から船出をあらわす。

元碁柳会会友の蛙游さん:
 花に仏典と囲碁を思わせる言葉という、なにやら三題噺を思わせる句ですね。

アマの碁に有って、プロの碁に無いもの? 棋力は言うに及びませんが、二番目はマナーです。
その中でも特に、独り言、口出し、口三味線は三大マナー違反でしょう。これらの行為はマナー違反であって、ルール違反ではない(公式戦でない限り)かも知れませんが、褒められた行為ではありません。
しかし、仲間内や楽碁であればほどほどに場を盛り上げ楽しい和やかな時間を演出してくれます。

錨草 待ったマッタで 怒髪天
錨草 またまたマッタ 錨上げ
錨草 鉄柱閂 備えよし    「旅立ち」
大石に 狙いをつけて 碇草     「君を離さない」

<<ろ>>
かわいいがしぶいてをうつろうやがき
可愛いが 渋い手を打つ 老爺柿

ロウヤガキ』  老爺柿(老鴉柿)

花言葉: 「長寿」「幸せな家庭」

老爺柿は雄株と雌株があり、別々の木であるため受粉が難しいようです。耳かきの先についているふわふわ毛玉を使って受粉させると、容易に受粉できるらしいです。

老爺柿(ガキ) 皆でワイワイ 囲碁タイム
幼いが 渋い手を打つ 老爺柿
盆栽も 一局の碁も 老爺柿 
先ず食わぬ 団子カス石 老爺柿

老爺柿 団子カス石 味悪し

囲碁英才教育

各界で英才教育が盛んにおこなわれていて、最近その成果をよく目にするようになりました。卓球やスケボー、フィギュアスケートなどスポーツに限らず、将棋や囲碁など知的ゲームの世界でも、小中学生がプロと伍して活躍しています。

昨年9月にプロ入りした囲碁棋士で大阪市の小学3年生、藤田怜央初段が1月31日、同市の関西棋院で行われた名人戦予選に臨み、史上最年少(9歳9か月)での公式戦初勝利を挙げた。従来の記録は仲邑菫三段(13歳)の10歳4か月。藤田初段はデビュー戦4戦目で、牛窪義高九段(75歳)に202手までで白番中押し勝ちし、終局後に「うれしい」と笑顔を見せた。

序盤、牛窪九段が仕掛け、藤田初段が冷静に対応。手厚く打ち進めた藤田初段が優勢を築き、終盤でも相手のミスを見逃さず、リードを広げて勝ち切った。     牛窪九段は「長く辛抱して相手のミスをとらえる大人のような碁。才能が素晴らしい」とたたえた。

藤田初段は幼稚園の頃から大阪市の囲碁道場で修業を積み、才能豊かな小学生らに門戸を開く英才特別採用の関西棋院第1号として、史上最年少(9歳4か月)でプロ入りした。  
- 2023年2月1日(水曜日) 讀賣新聞 記事から引用

仲邑菫三段:

 仲邑三段 最年少タイトル 13歳11か月 中学生初
囲碁の中学生棋士、中村菫三段が上野愛咲美女流棋聖(21歳)に挑む第26期女流棋聖戦三番勝負第3局が2月6日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、仲邑三段が250手までで白番中押し勝ちし、通算2勝1敗でタイトルを奪取した。
これまでの囲碁界のタイトル獲得最年少記録は藤沢里菜女流本因坊(24)の15歳9か月。
- 2023年2月4日(土曜日)讀賣新聞 記事から引用

<<は>>
じょうどへのかんのんびらきやはすのはな
浄土への 観音ビラキや 蓮の花

ハス』  蓮

花言葉: 「清らかな心」「休養」「神聖」「雄弁」    「沈着」「離れゆく愛」「救済」

 蓮は仏教やヒンドゥー教とも繋がりがあり、宗教との関連から家紋になったそうです。蓮根(れんこん)は蓮の根であり、睡蓮の根ではありません。


観音扉: ドアや窓の「両開き」のことを「観音開き(かんのんびらき)」と言うことがあります。2枚の板が、それぞれ左右の端部を軸に、中央から左右に回転する開き方です。この名称は、観音菩薩像を納めた厨子(ずし)の多くが、このような形の扉を持っていることから来ています。

 星から両辺に大ゲイマにヒラいた形を「観音ビラキ」と言います 。 その形から「 トンボ 」、「大トンボ」と呼ばれることもあります 。3手もかけた割に、隅へ三々など侵入の隙が残っているため、一般にあまりよくない形とされています 。 観音ビラキに似た形に、「鶴翼」と言う形があります。こちらは、古来からの陣形になぞらえたもので、布石における一つの理想形とされています。

浄土への 観音開きや 蓮の花

蓮台に 囲碁読み耽る 本因坊
蓮の花 水面下では 泥仕合
定石も 蓮睡蓮も 一路の差
斜交いに どっか見たよな 新定石

<<に>>
にちにちそうげんげんごきょうでてならいご
日々草 玄玄碁経で 手習い碁

ニチニチソウ』  日々草

花言葉: 「楽しい思い出」「友情」「生涯の友情」

  和名の「日々草」は、初夏から秋まで次々に新しい花を咲かせ、日々花が絶えないことに由来しています。

囲碁の三大上達法: 「実戦」・「詰碁」・「棋譜並べ」の三つと言われています。日々草に倣い、勉強と思わず、楽しく毎日楽しくプレーすることが上達への一番の近道かなと思います。

以下<<玄玄碁経 – Wikipedia>>から引用

玄玄碁経(げんげんごきょう)は、囲碁についての、中国の古典的な棋書。南宋時代に著わされ、元代に再編されて現在まで残っている。現存する棋書としては『忘憂清楽集』に次いで古いものとされる。本書は下記の三部から構成されており、日本でも江戸時代から現在に至るまで囲碁の勉強に活用されている。

「序の部」は、囲碁論が集められている。

「変の部」には、定石や布石について、及び実戦譜が収められている。

「勢の部」には、詰碁や手筋の問題、珍瓏、376題が集められている。

日々草 玄玄碁経 手習い碁
棋譜並ぶ 夜半に独り 日々草
棋譜並ぶ 静かに三昧 日々草
日々草 玄玄碁経 読み耽る

日日草 石取りお遊び じゃれ合い碁

<<ほ>>
ほとけのざしょうさつよだつはなみこう
仏の座 生殺与奪 花見コウ

ホトケノザ』  仏の座

花言葉: 「調和」「輝く心」

 ホトケノザ(仏の座)の葉は半円形でギザギザしています。茎に対して2枚の葉が向き合って生え、茎を取り囲むようについている葉が仏様の座る蓮華座(れんげざ)のように見えることから「仏の座」という名前が付けられたと言われています。

花見コウ

自分が負けてもたいしたことはないが、相手が負けると損害の大きいコウ。

「お花見気分でやれるコウ」争いというところから命名されました。

※ 左上の棋譜において

黒A の位置に咲きに白が打っていれば、白ニ眼でイキ。
ところが黒が先に打つと、白はA1に取り返して本コウ。
黒にとってAの石が取られても1目取られるだけですが、
白はこのコウに負けると、白石全部取られてしまいます。

取れるものを取らないで打ち進めると、いつの間にか形勢がおかしくなるのはよくある話です。

生殺与奪の権を、他人に握らせるな!!

仏様は慈悲深いお方。生殺与奪は掌の上。善行を励めばお助けあるかも。

仏の座 生殺与奪 花見コウ
仏の座 殺しもならず 所在無し
捨て石は 孤立無援の 仏の座
それ手抜き 知らんほっとけ 仏の座

仏の座 一目助け 二十目

<<へ>>
へぼごでもへくそかずらもはなざかり
ヘボ碁でも 屁糞葛も 花盛り

ヘクソカズラ』  屁糞葛

花言葉: 「人嫌い」「意外性のある」
「誤解を解きたい」

 ヘクソカズラは人間が嫌うニオイを放つことから「人嫌い」という花言葉がつけられました。早乙女花(サオトメバナ)という別名は、ヘクソカズラの花を水に浮かべた様子が、早乙女の笠に見えたことが由来です。

名をへくそ かづらとぞいふ 花盛り   高浜虚子

屁糞葛も花盛り

いやなにおいがあってあまり好かれない屁糞葛でも、愛らしい花をつける時期があるように、不器量な娘でも年頃になればそれなりに魅力があるということ。

類語に「鬼も十八 番茶も出花」がある。

ヘボ碁でも へくそかづらも 花盛り

ヘボ碁であっても200手以上も応手の続く対局の事、途中山あり谷あり見せ場があるというもの。

へボ碁でも 屁糞葛も 花盛り
俺の碁を ヘクソとぞいう 無礼なり
碁敵め 屁糞葛と トイレ立ち
狙うなら せめてヘクソの 匂いなど
ヘクソ並み 普段の顔と 棋風とが

<<と>>
ききしのぎひとくちすするどくだみちゃ
利き凌ぎ 一口啜る どくだみ茶

ドクダミ』  どくだみ

花言葉: 「白い追憶」「野生」

 ドクダミは「毒矯み」が語源となっていて、毒を抑えてくれる効果があることから由来したと言われています。また、切り傷などにも効果があることから「十薬」とも呼ばれます。

ドクダミは「十薬」の名前の薬としてしられています。これはドクダミの茎や葉を乾燥させたもので、煎じて飲むことで解毒や解熱、動脈硬化予防の効果があるとされているようですが、一方、副作用もあります。ドクダミ茶は便通を良くしたり、利尿作用もあるため摂取しすぎると下痢などの症状が出てしまう可能性もあります。

利き凌ぎ 一口啜る どくだみ茶
どくだみ茶 一局だけに とどめ置き
どくだみ茶 毒消し効果 碁にも利き
どくだみ茶 負け碁もすぐに 流し去り 
ポカ打ちは 先祖返りか 五色どくだみ
どくだみの 悪臭毒手 消し生きる

<<ち>>
ちぇりーせーじせきとうしぼりにがっしょうし
チェリーセージ 石塔シボリに 合掌し

チェリーセージ』  ちぇりーせーじ

花言葉: 『燃ゆる想い』『尊重』『知恵』

チェリーセージの花言葉は、花の色で違うといわれています。チェリーセージの花の色で一番多い赤には「燃ゆる思い」という花言葉がついています。炎の色が由来といわれていますが、「恋の情熱」や「情熱の炎」が花の色とマッチするのかもしれません。
青のチェリーセージには「尊重」や「知恵」という花言葉が付きます。セージの英語訳の「賢人」が由来といわれます。
また、セージやサルビア全体を表す花言葉が「家族愛」と「幸せな家族」になります。

シボリ: 相手の石をアタリにし、自分の石を相手に取らせた上でもう一度相手をアタリにする一連の打ち方を指す。途中、さらに捨て石なども交えることもある。多くの場合、相手を凝り形にし、自分が形を整える目的で打たれる。また、攻め合いの場面で相手の手数を詰め、攻め合い勝ちに導く手筋としても用いられる。また、あまり効果のないシボリを「西洋シボリ」と称することがある(故前田陳爾の造語)。

石塔シボリ: 二線の石を2子にして取らせ、ダメを詰め墓石の形にシボる手筋のことを「石塔シボリ」と呼ぶ。
石塔は石造りの五輪の塔だが広義には墓石をも指す。出来上がりの形が、石の塊から塔が伸びているように見えることから付けられた(故前田陳爾九段の造語)。
出典: フリー百科事典
『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用

チェリーセージというのは英名がそのまま流通名になったもので、正式な種名ではありません。 チェリーセージとして栽培されるのは主に、サルビア・ミクロフィア(Salvia microphylla)とサルビア・グレッギー(S. greggii)、そして二種の自然交配種であるサルビア・ヤメンシス(Salvia x jamensis)です。
チェリーセージ ガーデニングの図鑑 サルビア・グレッギー

チェリーセージ 石塔シボリに 合掌し

チェリーセージ お手て合わせて 石の下

セージ(賢者)なら もっと智恵出せ 両先手   [知恵]

チェリーセージ どんどん切って 若枝を   [尊重]

チェリーセージ 古株バッサリ 切り戻し

<<り>>
りあとりすはなはうえからしたへさく
リアトリス 花は上から 下へ咲く

リアトリス/麒麟菊』  りあとりす

花言葉: 

日本:白「向上心」、紫:「長すぎた恋愛」
海外:白:「喜び」「幸福」、紫:「至福」

リアトリスの花穂は長く、上から順に咲いていきます。上の花が萎れても下の花のつぼみが残っていることもあり、かなり粘り強く咲き続けます。

リアトリス 花は上から 下へ咲く

リアトリス 一間トビトビ 長々と

リアトリス 一望百景 眺み打つ

麒麟には 一望百景 大局観

リアトリス 粘って勝負 長引かせ

リアトリス 投了待ちで 首長に

<<ぬ>>
よりつきはぬるでもうるしいたがゆし
寄りつきは ヌルデも漆 痛痒し

ヌルデ/白膠木』 ぬるで

花言葉

「信仰(神や仏を信じること)」
「知的な」 「壮麗」「華やか」

ウルシ科ヌルデ属のヌルデ(白膠木)(学名:Rhus javanica、Rhus javanica var. chinensis)は別名をフシノキ、カチノキ(カツノキ)、ヌルデモミジといいます。日本では白膠木と言った名前が付いており、日本が原産地です。

開花時期は08月~09月。花色は黄白色。秋には果実を付ける。花の名前の「ヌルデ」とは樹液を塗料として塗り物に用いたことから名が付けられました。秋に美しく葉が紅葉することから別名をヌルデモミジともいい紅葉する植物の一つとして知られています。ウルシ科の植物ですから漆ほどではありませんが触ればかぶれる恐れがあります。  ヌルデの花言葉 より

ヌルデには、碁打ちにとってあやかりたい別名がいくつもあります。
「カチノキ」(勝の木)、「ゴバイシ」(五倍子)、「フシ」(附子)など。(名前と見た目が異なるのは常...)

寄りつき:

厚みを用いて相手の石を攻めて地を得すること。 寄り付いて地を減らすといった具合にも使われる。

《参考》 緩手(緩手):  ぬるい手 または ゆるい手悪手ではないが、相手に対して迫力が乏しく、主導権をあたえてしまうような手。

寄りつきは ヌルデも漆 痛痒し

ヌルデなら 漆ほどには かゆく無し  [信仰]

ぬる手打ち 葉も耳までも 赤く染め

ぬる手には 急所の打ち込み 身に堪え

白膠木打ち 戦い最中 一手パス

ヌル手打ち 花は咲けども 黄白色    [信仰]

怪禅の 大壁ヌル手 見事なり       [壮麗]
  ※ 快禅の大塗り
江戸時代の素人強豪小松快禅の傑作ハメ手で、大胆な捨て石から全局を圧倒する外勢を築いた。

<<る>>
るすかすははっぱにばけてちょうせいし
ルスカスは 葉っぱに化けて 長生し

長生(ちょうせい): 長生 – Wikipedia

<<を>>
ゆびうんにかけてしょうぶしをとこえし
指運に 賭けて勝負師 男郎花

『ヲトコエシ/男郎花』 をとこえし

花言葉: